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料理をラクにするコツ

【初心者必見】圧力鍋のすすめ③

【水っぽい煮物から卒業!
ほくほく濃厚に仕上がる圧力鍋の使い方】

【大阪福島】心がラクになる料理教室SUNROOM代表
レシピ案内人・整理収納アドバイザー 服部まどかです。

圧力鍋シリーズも第3回目。
前回、第2回目の記事で「圧力鍋調理では水分量のコントロールが大事」というお話を書きました。

第2回目の記事はこちら
https://sunroomcooking.com/?p=589

今回は、その続きです。

少ない水分で調理するために、素材(特に野菜)そのものが持つ水分を活かした調理の仕方について書いていきたいと思います。
野菜の中に含まれる水分を活かせば、余分な水分を加えずに調理できますのでほっくり、濃厚に仕上げることができます。
煮物が水っぽい、汁気が多いということでお悩みの方、読んでみてくださいね。

【今回のポイント・野菜から水分を引き出すには?】

圧力鍋調理では、鍋の中が調理に適した圧力になるまで強めの火で加熱し、圧力を上げていきます。圧力鍋のピンが上がる(=充分に圧力が高まった状態)になれば火を弱めて、所定の時間加熱し、火を止めて圧力が下がるまで待ってから蓋を開けます。

この一連の流れがあるため、鍋の中の水分が少なすぎると圧力が適切な状態になってピンが上がる前に中で焦げ付いてしまいます

逆に、焦げ付かないように水分をたくさん入れすぎると、記事1で書いたように水っぽい仕上がりになってしまいます。

記事1はこちらをご覧ください
https://sunroomcooking.com/easycookingtips/583/

要するに、水分が少なすぎると圧力がかかる前に焦げ、多すぎれば水っぽくなります。ではどうすればよいかといいますと、
「水を極力加えず素材の持つ水分を活かして調理する」という結論に行きつきます。以降、素材の水分を引き出す方法を3つに分けて書いていきますね。

【野菜の持つ水分を引き出す方法】

その1
じゃがいも、かぼちゃ、レンコン、にんじんなど根菜類の場合
まず、材料を鍋の中で炒めます。(一通り油が回ったらあまりいじらず焦げ目をつけるイメージでゆ~っくり混ぜながら炒めると、香ばしくコクのある仕上がりになります。炒めるというより焼き付ける感じで!)

その後、調味料を先に加え、調味料の中の水分と塩分、甘みを使って素材から水分を引き出します。

例えば肉じゃがなどでしたら、しょうゆ、酒、みりん、砂糖といった調味料を使うので水分も充分に加わるうえ、調味料の中の塩分、甘みの浸透圧作用も加わり、水は不要又はほんのわずかしか必要ありません。

その2
キャベツ、白菜など葉物野菜の場合
これらの葉物野菜は水分を多く含むものの、強火でガンガン熱すると鍋の中で下の方だけが焦げてしまいます(泣)かさばっているため自身の持つ水分を有効に活用して圧力がかかる前に部分的に焦げだしてしまうのです。
全体的に均一に火を通すためには、少量の酒又は水を加えて炒めてあげます。少量の液体を加えることで、蒸気が発生して葉っぱが加熱され、水分が引き出されて全体的にしんなりします。葉っぱが硬めのもの、水分が少なくて手ごわい野菜の場合は、酒又は塩も少しプラスすると、浸透圧の作用で水分が出やすくなります。

野菜の持つ水分を引き出すための少量の水がポイント。水を入れて煮るというより、あくまで野菜の中の水分を引き出すための水という位置づけですので加え過ぎは禁物です。
野菜の水分を出した後、スープやトマトの水煮などを加えれば味が薄まらず、美味しい汁ものになります。

愛用している木べら。右のマトファーのものは10年近く愛用

なお、焦げっぽくなってしまった場合でも、少量の水または酒を入れて沸騰させながら木べらで鍋底の焦げをこそげ落とすようにすれば焦げが浮いて取れやすくなるのでおすすめです。

その3

一度冷凍してから調理する

冷凍する事で素材の細胞が壊れやすくなり、再度加熱したとき水分が出やすくなります。冷凍したものを自然解凍する場合を思い浮かべてください。水分、出てきますね!野菜の場合は解凍せずにそのまま調理を始めて構いません。キャベツ、たまねぎなどでしたら、冷凍の場合、水分を加えなくても十分水が出てきます。

まとめ

圧力鍋で調理する場合
・調味料に含まれる水分と塩分、糖分を使って根菜類の中の水分を引きだして使う

・少量の酒や水など水分を補うことで、葉物野菜に含まれる水分を引き出す

・一度冷凍して水分が出やすくする

ということになります。

余計な水分を加えず、野菜の中から「引き出す」事がポイント。

ポイントを押さえれば、同じ素材がびちゃびちゃ、水っぽい料理からホックリ美味しい料理にレベルアップ!

水分を制する者は圧力鍋調理を制するという気持ちでお試しくださいね。

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最後までお読みいただきありがとうございました。