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料理研究家について考えた(前編)

しろうと料理研究家?

最近、ネットニュースなどでみきママさんの離婚とそれに続く家族ネタについてよく目にする気がします。

仕事柄、料理ネタや家事についての記事は気になるもの。
見かけると時間の許す限りチェックしてしまうわたくし…
そんなとき記事とともに、コメント欄を読んでいろんな方の意見を読むのが結構楽しいのです。

料理関連の記事を読む中で気付いたのが、コメント欄で
「しろうと料理研究家」っていう単語がよく出てくるな~と。

「しろうと料理研究家のレシピだから当たりはずれがある」とか「こんなレシピでは夏場の食中毒が心配、しろうと料理研究家のレシピだから信用できない」とか。
どちらかというとディスっている感じ。

記事を読んでいくなかで、しろうと料理研究家とプロ料理研究家の違いって何だろうとふと思いました。
今回の記事では、料理研究家について思うところを書いていきたいと思います。

ちなみに、料理教室を開いているわたしですが、「料理研究家」という風には名乗っておりません。
ブログなどの自己紹介では
【大阪福島】
心がラクになる料理教室SUNROOM
レシピ案内人
食生活アドバイザー
整理収納アドバイザー
服部まどかです。

という風にいつも名乗っております。

自分のオリジナルレシピをレッスンでお伝えしたり、また、皆様のご要望に応じてアレンジしてお伝えしているので「レシピ案内人」を自称しています。

誰でも料理研究家

わたしの場合でいうと「食生活アドバイザー」や「整理収納アドバイザー」と名乗るには、検定試験に合格しなければなりません。
もっと正確に言うと、わたしの場合は「食生活アドバイザー2級」(3級と2級しかない)と「整理収納アドバイザー1級」です。

しかし、料理研究家というのは資格ではありません。名乗ろうとすれば誰でも名乗ることができるんですよね。
この意味では、誰でも料理研究家になれると言えそうです。

では、どんな方が「プロ」で、どんな方が「しろうと」なのか。
その点についてもう少し考えていきたいと思います。

バックグラウンドに注目

誰でも料理研究家を名乗ることができますがその方の経歴はさまざま。

バックグラウンドに注目することで、なにか見えてくるものがあるのではないかと。

ここでは便宜上、レシピや料理関連のネタを発信している人を料理研究家と考えて、それらの人にどんなバックグラウンドがあるのか思いつくまま書いてみたいと思います。

料理人
人気料理店の店主が書いた、レシピに関する本やブログ、youtubeなどは特に男性に人気があります。
日常的に、冷蔵庫にあるのもで料理するというよりも、時間のある週末などに時間、食材に糸目をつけず「お店みたい」な料理を目指して作る場合には料理人の書いたレシピどおり作ってみるのも楽しいもの。
やっぱり、ワクワク感がありますよね。こんな場合には「プロの料理人が書いた」ものが人気なのだと思います。

料理人の書いたレシピには、非日常の料理を家庭で!というものから「○○の味をご家庭向きにアレンジ」という、もう少し日常的に作れそうなものまであります。
ワクワク感を求めるなら前者、もっと実用を求めるなら後者でしょうね。

管理栄養士
管理栄養士の資格を持つ料理研究家もたくさんいます。
この資格があるのと、なんだか「プロっぽい」感じがしませんか?
栄養は、料理について考えるうえでとても大事なものですがそれがすべてではありません。しかしながら国家資格ということもあり「管理栄養士の書いたレシピなら無茶なことは書いてないだろう」と思わせるような何かがありますね。

ちなみに調べてみたら、栄養士免許(管理栄養士養成施設のある専門学校、短期大学、大学で2年以上学ぶことで自動的に取得可能)を取得後資格試験に受かれば管理栄養士になれるようです。

料理学校で学んだ人
有名なところでは辻調理師専門学校卒、ル・コルドン・ブルー卒など。
学校で学ぶというと、基礎からみっちり学んで身に付けたんだろうなと思われます。

海外在住経験のあるセレブ
料理研究家のはしりとして有名な飯田深雪先生などがこのタイプ。外務省勤めの夫とともに暮らした外国で身に付けた料理を披露するところからスタートしていました。
人事院総裁夫人の佐藤雅子氏もこのカテゴリーに入れることができるでしょう。
自身の海外在住経験はありませんが、海軍勤務の実父がイギリスなどで身に付けた料理を妻に伝え、それが雅子氏にも伝承されたことに加え自らがシスターなどに習った海外風のレシピも披露していて、洋風料理のレパートリーが多いように感じます。

料理ブロガー、インスタグラマー
このカテゴリーの中にも栄養士、料理学校卒という人もいるかと思います。
しかし、圧倒的に数が多いのがこちらで、レシピ本の出版やテレビ出演などでしかレシピを公開できなかった時代に比べれば、自らの考えたレシピを自由に発信できるようになったいま、こちらのカテゴリーは玉石混交といえるのではないでしょうか。

フォロワー数の多いアカウントでよくあるパターンが
・アイデア勝負で人気があるもの(時短なもの、盛り付けがうまいもの)
・料理とプライベートをからめて発信しているもの(家族の成長記録とか、家族の物語を読むような感じ)

などなど。
中には、失礼ながら内容は??だけれども発信の方法がうまくてフォロワー数が多い、中身が薄いものもあります。

料理教室を開いている人
わたしもこの中に入ると言えそうです。
料理上手な奥様に近所の方が生徒になって教えてもらうというパターンもあるだろうし、大手料理教室の講師を経て独立というパターンが王道かなと思います。

わたしのように思うところがあって「私が苦労して学んだり調べてきたことを共有できたら」という想いでスタートする例もあるようです。

(私の場合は共働きで時間がないなかでの料理についてなやまず疲れずこなしていく方法を皆様と共有したかったのが第一の理由、そしてこどもにゆっくり料理をおしえる時間と気持ちの余裕がなかった反省を二つ目の理由として料理教室を始めました)

レシピ案内人を名乗るわたしですが、こちらのカテゴリーに便宜上入りたいと思います。

バックグラウンドと信頼感

各種バックグラウンドを持つ人たちがいろいろなレシピや料理法について発信していますね。
便利な反面、玉石混交であるのは事実で、わたしもネット上の情報を元に試してはなんども「レシピどおりなのにうまくいかない」「おいしくない」という経験をしてきました。

だれしも、無数の発信者のうち、お気に入りの人ができてきます。
お気に入りということは、その発信者に対して「信頼感がある」と言い換えることもできるのではないでしょうか。

その信頼感の元になっているものは何か?
この点に注目すれば、これからレシピや料理法を選ぶとき時間を無駄にすることも少なくなり、お気に入りのものを素早く見つけることができるようになると思います。

今回の記事は長くなってしまったので、後編として次の記事に「料理研究家と信頼感」について書いていきたいと思います。

最後までお読みくださりありがとうございました。